89年の全仏オープン I.レンドル対M.チャンの4回戦。語り継がれる試合です。
当時は論争が巻き起こりましたが、現在はその執念がすごいと評価されているようです。
そう、あの有名な「アンダーサーブ」、そして信じられないレシーブ位置
この試合、レンドルは世界ランキング1位
チャンは前年プロデビューした当時17歳の高校生、身長175センチ
過去の対戦はすべてレンドルが勝利(3セットマッチ)、ただし全仏は5セットマッチ
序盤64.64でレンドル勝利、中盤63.63でチャンの巻き返しとなる。
ファイナルセット4-3とチャンがリード。(だが足の痙攣で棄権も考えたと回想している)
チャンのサービス(15-30)で突如意表を突くあの「アンダーサーブ」
レンドルが慌てて返球するもチャンのパッシングで30-30 主導権を握り5-4とリードする。
いら立つレンドルの姿をテレビは映していた。相手は高校生だから腹立つよなあ。
そしてレンドルのサービスゲームでチャンのマッチポイント!
そのリターン位置が凄かった。レンドルは怒り心頭で大きな声で叫び、なかなかサービスをしない。
私としてはこの場面の方が印象的です。
チャンはサービスライン近くに立ち構える。絶対有り得ない立ち位置。
レンドルは完全にブチギレてダブルフォルト! マイケル・チャンの勝利。
その後のQF.SFも勝利。決勝戦はエドバーグに3-2で優勝を飾り、17歳3ケ月のGS最年少記録を樹立
ぜひ検索して動画を観てください。高校生がこんな大舞台でこんなこと考えてやるか。
悪ふざけではなく、体力の限界でもなお「勝つこと」に対する執念、怨念でしょうか。
やり通すには非情な意思が必要です。(賛否両論はありますが)