テニス界で長年にわたる論争のひとつにフットワークの問題があります。
◇小刻みに細かいステップで動くこと
◇大股で大きなステップで動くこと
もちろん併用して打点に入りますが、どちらの感覚を優先していくかです。
細かいステップは、神経系のトレーニングは有効だし、俊敏性の感覚強化になります。
微調整としての役割が大きように思います。ただしパワーはあまり出ません。
大きなステップは、パワーの源になります。ハードコートでもスライディングが重用されています。
股関節の動きがスムーズになります。
どちらか一方ではいけません。併用が必要です。
松岡修造さんの元コーチで日本テニスへも尽力いただいているボブ・ブレッドコーチは、
「日本のジュニアを見ていて改善する点は2つ。1つはフラット系のボールが試合で多いこと。
もう一つはフットワークが小股で細かすぎることだ。」
この2点については、日本特有のオムニコートの普及問題です。
スピンボールはコートに吸収されてあまり弾まずフラット系の方が滑って威力が増す。
滑りやすいオムニコートは小股の方が踏ん張りが利いて便利だからです。
世界で通用しないオムニコートを捨ててハードコートに変更したクラブが最近増えました。
世界を目指すにはハードコートかクレーコートしかないです。天然芝は論外です。
先日の楽天オープンテニスを見ていても、3-4歩で打っているシーンが多々あります。
ちなみに錦織選手はわりと細かいです。ナダルはほぼ大股です。
本題に戻りますと、私橋本は大股派です。股関節の動きを重視していると大股になります。
正しい姿勢での骨盤位置からだとスライドステップは容易です。大股で滑れます。
ダブルスのボレーでは予想外のタイミングで飛んできますから、半歩1歩で対処しないと間に合いません。
またスライドステップを覚えれば、滑って力を蓄えることや力を抜くことも簡単になります。
一度ボレーボレー大股を試してください。体幹のバランスがよく解ります。動かない方が難しいです。
前傾にならないバランスでの大股ですよ~。