20年程以前、小浦武志氏(伊達公子プロの強化コーチ)に師事していたとき
「How to Hit 」と「How to Use 」の違いを理解して指導することを学ぶ。
このことについて簡単にお話します。指導者・受講者にとっても大切なことです。
①「How to Hit 」 単に打ち方とします。フォア・バックのストローク、ボレー、サービス等の技術
②「How to Use 」 使い方、戦術・作戦の意 ライジング、雁行陣、サーブ&ボレー等の戦術
①は身体の使い方が大切 運動生理学を理解してどの部位(筋肉・骨格)を使って連鎖させるか
昔(40年程前)はローズウォール(豪)選手が見本 またはコーチが手本として指導していました。
その後トップ選手の共通点を見つけて指導 近年医科学委員会との連携で、指導方法が科学的に
分析・解析され指導するようになりました。
R.Fが35歳でも世界トップ選手として君臨している訳ですから以前なら考えられないです。
②は試合の組立で、どこで何を使って攻めるかをプランします。
例:並行陣でネットプレーするプラン サーブ&ボレー戦術で、1stサービスをセンターへ入れる。
速い展開で進める戦術 唯一センターへ入れるサービスが技術です。
技術を組み合わせて戦術をつくり、総合的戦略としてプランしていきます。
局面で何を選択して打つか。即断即決、デシジョン・メーキングです。
そして試合中にエラーの見直し分析をせねばなりません。
試合中に打ち損なったのは技術不足なのか、選択ミスによる戦術的エラーなのか、焦りによる気持ちの
ミスなのかを素早く判断してフィードバックさせます。
私見ですが、中級者まではエラーの大半は戦術です。判断が遅く、相手が打ってからコース設定しています。
・いつ どこに どんな球を どのように打つか →<手段>
・相手にどのような球を返させるか →<目的>
打つことが目的になってしまっている光景をよく見かけます。打つのは手段で、結果は相手の返球にあり。
打つという知識はあるけど、どこで使うかの知恵がないと勝てないです。
知識があっても知恵がない。技術があっても戦略がない。体力あっても根性ない。反省あっても分析ない。
そんな失礼な!! と言うことがないように心がけて練習しています。(橋本)