「タクシードライバー」と聞いて連想するのは・・・
同名の映画(’76年)で主演した若き日のロバート・デ・ニーロでしょうか。
今回のお話は、映画とはまったく違いますが。
先日20数年来の友人が香枦園に訪ねてきて、高校生の息子が兵庫県夏季ジュニアテニス大会で
勝ち続けて本戦に上がったとのこと。おめでとうございます。
涙ぐましい努力の甲斐あって、初のブロック枠1シードを死守して本戦アップ!
幼少からの親子二人のテニス関係。中学時代に民間テニスクラブであった指導者との軋轢。
高校クラブでの上下関係や上級生からの不当な扱いを我慢して乗り越えての昇格
何度も挫折しかけるも、これを支え続けたのが父親との信頼関係でした。
息子との時間を大切にするため、彼は単身赴任をやめて神戸に戻りタクシードライバーとして
生計を現在立てている。
オーストラリアの英雄、マーク・フィリポーシス(’98全米準優勝、’03全英準優勝)
彼の両親はギリシャからの移民で、旅先のオーストラリアが気に入り永住する。
父は6ケ国語を堪能に話せることを認められ、銀行での地位を高めていった。
しかし多忙になるにつれ息子のテニスを見ることが出来ないと、あっさり銀行を辞める。
そして時間に融通を利かせるためにタクシードライバーとなった。
二人のタクシードライバー。
子供に対して、やるべきときにどれだけ時間を割けるか。もちろん何らかの犠牲も伴うかもしれない。
もしこどもが困難に遭遇したときにどう解決するか。
これは親子でじっくり話をして、こどもの意思を尊重した結果であろう。
友人の彼は私に言った。「愛情がなければでけへんよ。」
久しぶりに聞く重たい言葉に、なんとも彼の息子が羨ましい。
今後の成長が楽しみだ。